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会報 最新号より

  • 林 立平(Julius Brennecke Lab, Institute of Molecular Biotechnology, Vienna)

    イギリスにいた頃に今でも忘れられない景色に出会ったことがある。ロンドンから西に電車で一二時間くらいのところにあるBathという街に週末に一人で出かけた時のことだ。Bathはローマ時代の公共浴場が重要遺産になっていることで知られる。しかし浴場は混んでいて長時間並んだ上に、入っても特段面白くなかった。Bathは小さい街で歩いても数時間あれば全部見て回れる。何となく歩いて丘の上にあるイギリス王室の別荘のような建物に辿り着き、そこからの勾配を利用したVictoria Parkを散策した。ブラスバンドが日曜日の演奏会をやっているのに少し足を止めた後、茂みを通り抜けると広大な芝生からBathの街が見下ろせる場所に出た。ただのだだっ広い芝生だ。両脇に小道があって気持ちよく坂を下ることができる。真ん中にベンチが置いてあってそこに座って休憩することもできる。私はそこに立ち尽くして恐らく一時間くらいその景色を眺めていたと思う。

  • 古市 泰宏

    タンパク合成へ、mRNAの読み枠と開始はどうして決まるのかの謎

    タンパク合成の開始に際して、メッセンジャーRNA(mRNA)がリボソームと結合するためにはキャップ構造が必要であることはわかった(第5話)。そして、その結合に際しては、キャップ結合タンパク(eIF4E)がmRNAをリボソームに結合させるために必要であることもわかった(第6話)。しかしながら、そのあとがハッキリしない。mRNAの5′末端に結合したリボソームは、どの様にして、タンパク質を作る最初のシグナルであるAUGコドンへ正しく辿り着くのであろうか? これが謎だった。

  • 三嶋 雄一郎(東京大学分子細胞生物学研究所)

    この度、日本RNA学会の推薦をいただき、平成29年度文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞することができました。塩見会長をはじめ評議委員のみなさま、ご推薦いただいた先生方、庶務幹事の相馬さん、これまでお世話になった会員のみなさまに、この場を借りて厚く御礼申し上げます。学生の頃から今日までRNA学会に育てていただいた身としては、今回の受賞でようやく少しだけ恩返しできたのかなと、喜びよりも安堵の気持ちを感じております。

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