日本RNA学会会報(最新号)

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受賞によせて

岩崎信太郎 (理化学研究所 開拓研究本部)

理化学研究所の岩崎信太郎と申します。この度、RNA学会のご推薦をいただき、平成31年度文部科学大臣表彰若手科学者賞をいただくことができました。鈴木勉会長をはじめ、評議員の諸先生方、ご推薦いただきました先生方、書類準備を手伝ってくださった庶務幹事の伊藤拓宏さんに厚く御礼申し上げます。また、普段から共同研究をさせていただいているRNA学会内外の諸先生方、これまで同じ研究室で研究生活を共に過ごしてくれたラボメイトのみなさん、また現在の研究室のメンバーみなさんに支えられての賞だと思っております。自分が賞を受賞した、というよりもこれまで一緒に研究を共にしてくれた周りの皆さんのただただ名代として賞を受けとっただけだと思っています。みなさま本当にありがとうございました。

発明・発見の糸口というのは思わぬところから得られることが多い。細い糸の流れは、次々に合流し、大きな流れに育ち、新しい概念の発見に至るということになるのであり、ゲノムコードの解読は、まさにそれだった。1961年の「ニーレンバーグとマテイのポリU/フェニールアラニン実験」以来UUUとPheの関係がわかりーーーそのほか、PNPaseの逆反応で作られるPolyAや PolyCを使ってーーーリジン (Lys/AAA) やプロリン (Pro/CCC) などのコードを予想するデータはあったが、それでも限界があり、障壁にぶつかっていた。そんな時、キッカケを作ったのは、日本からの論文、転移RNA (tRNA) とリボソーム (Ribosome) の結合実験だった。