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コロナウイルスの話題は、デルタ株のせいで、またまた、熱くなってしまったが、いっとき、その話題から離れてのんびりしたい。東京オリンピックやパラリンピックも、数々の感動を添えて、いまだ記憶に鮮明だが、この間にメジャーリーグ・ベースボール(MLB)での大谷翔平選手の着実な活躍が素晴らしい。コロナ自粛で重苦しく暗い世相の中で、ここ数か月間、MLBでの大谷選手の毎日の活躍は、日本国に明るいニュースを届けてくれていて真に嬉しい。

私は、現在スウェーデンにポスドクとして留学している倉田竜明といいます。これまでRNA学会とは関わりはありませんでしたが、今年発表した仕事で会長である鈴木勉先生に解析を依頼したことをきっかけに今回このお話をいただきました。鈴木先生、そして編集幹事の甲斐田先生にはこの様な機会を与えていただき感謝しています。RNA学会の会報には面白く、また勉強になる内容が多く、「海外より」の記事も読ませていただいていました。多くの方の情報・体験談が書かれてありますから、留学一般的なことよりもむしろ、私が所属する研究室で経験したことと、(皆さんあまり馴染みがないであろう) スウェーデンのことについてこの場では書いていくことにします。

2020年12月末に、mRNAワクチンについて解説したエッセイを日本RNA学会のホームページに執筆した。このエッセイは、元々日本RNA学会の会員や医療関係者といった医学、生物学、生化学などの基礎知識がある人に書いたものだったが、予想外にTwitterやFacebookなどのSNSに取り上げられてしまった。また、文系の人でこれを読んだ方もいたようだ。鈴木さんや甲斐田さんは、これは立派なアウトリーチ活動 (一般向けへの専門技術解説) ですよと言ってくれたのだが、筆者としては世の中の情報拡散速度に、驚くばかりである。コロナ禍は大変な社会問題だが、この中で多くの人が “RNA”、というキーワードを知った事は重大だ。願わくは学会に参加する研究者、学生や、企業の協賛など少しでも増えてくれればいいと思っている。

東京大学大学院理学系研究科の西田知訓と申します。この度、RNA学会から推薦していただき、令和3年度若手科学者賞を受賞することができました。これまで、支えていただいた塩見春彦さん、塩見美喜子さん、推薦していただいた先生方、そして書類の手続きなど手助けいただいた庶務幹事の伊藤さんに心より感謝申し上げます。今回、編集幹事の甲斐田さんより、お好きな内容でいいので寄稿してほしいとのことでしたので、受賞いたしました「RNA干渉を引き起こす小分子RNA生合成機構の研究」についてのこれまでの経緯を書かせていただきたいと思います。

この2年間のコロナウイルスによる厄災を振り返ると、色々の記憶が重なって感慨深い。自粛のストレスや、経済の沈静化、緊急事態宣言など暗いニュースの中で、マスコミの報道がやたら騒がしかった。武漢での感染発生から始まり、ダイヤモンドプリンセス号、世界での惨状、PCR騒ぎ、コロナ治療薬、新型ワクチンの副作用、ワクチン接種の実施、コロナと五輪をネタにした政治闘争、そして、今後は国産ワクチンの開発をどうするかなどへ続くだろう。話題は次々に登場し、踊り、消えてゆくのであるが、mRNAワクチンの製造技術は、未知の新型ウイルスに対しても短時間で対処できるうえに、抗がん剤などへ応用できるうえに、国防上も非常に重要であるので、この国の根幹にかかわる技術として、是非、根付かせたいものである。そんなことで、老生もこの問題から目を離すわけにも行かず、25話から30話まで6話も続けてコロナに関するエッセイを書くことになってしまったが、これを最後としたい。

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