RNAフロンティアミーティング2017 参加報告

平島 智貴(京都工芸繊維大学)

京都工芸繊維大学 応用生物学専攻 染色体工学研究室 修士1年の平島 智貴と申します。今回2017年11月8日から10日にかけての3日間、滋賀県比叡山延暦寺会館にて開催されたRNAフロンティアミーティング2017(フロンティアミーティング)に参加させていただきましたので、その経験を学生参加者の視点からご報告させていただきます。

私は学部生の頃から、ショウジョウバエの初期胚を用いてmRNAの局在化機構の解明に注目していました。その中でmRNAが、自身のタンパク質合成を伴いながら(翻訳依存的に)局在化するという魅力的な現象に出会い心踊らせていました。しかし、次の一手をどう打てば良いものか思案にくれていた所、フロンティアミーティングの存在を知り、参加すれば何かフロンティアな知見を得れるのではないかと思い参加を決意しました。

【会場】

今回のミーティングの非常に面白い所は、お寺で開催されたところだと思います。日本国内大小数多の学会開催されていますが、お寺で行われたのはフロンティアミーティングのみではないでしょうか。参加前に研究室内で延暦寺に学会で行くと言うと、ラボメンバーからは修行にでも行くのかと冷やかされました。

初日比叡山は濃霧に覆われ現世から隔離された様相を呈しており、これは本当に「修行を積みなさい」という仏様からの思し召しかとも思いました(図1)。実際に3日間の学会を通して、非常に有意義なRNA三昧の修行を積めたと思います。また食事も三食、精進料理と修行に相応しい体験をすることができました(図2)。


図1 初日の比叡山は酷い濃霧でした


図2 精進料理づくしでした

【口頭発表】

口頭発表は、発表時間が12分、質疑応答が5分の計17分間の発表が40題、8つのセッションに分けて発表されていました。発表内容はRNAと言っても、コーディングされるものからされないものまで、短鎖のものから長鎖のものまでと非常に幅広く常に新しい知見を得ることができました。また、何と言っても口頭発表をさせて頂く機会を得れたのは良い経験となりました。発表の際、真剣に研究内容を聞いてくださる方が非常に多いように感じました。それに伴い、密度の濃い質問・コメントを多く頂くことができ、研究の励みになりました。

さらに良い経験を積めたと感じたのは、このような学会で質問できたことです(数は少ないですが)。かねてから、研究室での雑誌会などに比べ、学会の口頭発表の場で質問をすることに高いハードルを感じていたため、これを克服することができ良かったです。

特別講演では東京大学の泊先生、京都大学の野田先生のお話を聞くことが出来ました。泊先生は、ご自身の研究人生を中心にお話しされており、何事も挑戦する大切さについて教えていただきました。野田先生は、インフルエンザウィルス再構築の分子メカニズムについて紹介されており、ウィルスに対する知識の浅い私が聞いても非常に興味深い内容でした。

【自由討論】

毎晩、飲み会ならぬ自由討論が行われていたのは、思い出深いです。みなさん研究で身につけたタフネスを存分に発揮されており、お酒片手にお互いの研究に関すること、関係しないことも含めて交流を深めておられました。研究室に籠っていると忘れがちな、研究に対する熱い姿勢を様々な方々から見せて頂き、背筋を正す良い機会となりました。朝方まで飲み会は続いていたようですが、私は普段の実験量が少なく体力がないせいか、途中でリタイアしてしまいました。

【謝辞】

多くの若手研究者が一堂にに会する本ミーティングに参加し、多くの経験を得ることができました。このような素晴らしいミーティングを運営してくださった世話人の谷口先生、三野先生および学生スタッフの皆様には心より感謝申し上げます。


図3 集合写真

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