久戸瀬 隆(兵庫県立大学)

 兵庫県立大学大学院 理学研究科 生命科学専攻 分子機械学分野 修士1年の久戸瀬隆と申します。この度はRNAJ国内Travel Fellowshipにご採択いただき、誠にありがとうございました。ご支援のおかげで、2025年7月8日から10日にかけてトークネットホール仙台で開催された「第26回日本RNA学会年会」に参加することができました。本学会では、ポスター発表を通して私自身の研究について発表する貴重な機会を得るとともに、多くの学びと刺激を得ることができました。

 私は現在、吉久徹教授および林紗千子助教のもとで、出芽酵母におけるtRNAイントロンの機能的意義や、イントロンとの相互作用に関与する因子の解析を行っています。今回の学会では「イントロン含有tRNALeuCAAと相互作用する因子の解析」についてポスター発表を行いました。予想以上の多くの方にポスターをご覧いただき、tRNAの研究者のみならず、異分野の研究者の方々からも多くの質問や助言をいただくことができました。これにより、私自身の研究を異なる視点から見つめ直すきっかけとなり、新たなアプローチや可能性を考える上で非常に有意義な時間となりました。一方で、十分に質問に答えられなかった場面や相手方の質問の意図を汲み取ることができない場面も多々あり、私自身の理解力や表現力の不足を痛感するとともに、今後の課題として認識することができました。

 また、今回は私にとって初めてのRNA学会への参加であり、緊張と期待の中での参加となりました。口頭発表・ポスター発表共に多くが英語で行われ、研究者の皆様が堂々と発表・議論されている姿に圧倒されると同時に、大きな刺激や感銘を受けました。発表内容はどれも質が高く、研究背景から成果までが明快に整理されており、同じRNA分野であっても私がこれまで触れてこなかった領域の知見に触れることができました。特に、出芽酵母とヒトにおけるtRNA生合成メカニズムの違いに関する発表は非常に印象深く、研究を深める上での新たな視点を得ることができました。

 さらに、懇親会では同世代の大学院生や先生方と交流する中で、研究の進め方やキャリアパス、さらには海外での研究経験などについて率直な意見交換をすることができました。私自身の悩みや今後の展望について相談する機会にも恵まれ、研究を続けていく上でのモチベーション向上につながりました。普段はなかなか得られない広いネットワークの中での交流は、非常に新鮮で実りある体験となりました。

 今回の日本RNA学会年会への参加を通じて得た知見や経験は、今後の研究活動において大きな糧となると確信しています。そして、tRNAイントロンという未解明な領域の研究をさらに進展させ、その分子機構の解明に貢献していけるよう、より一層努力してまいります。

 最後になりますが、本学会を主催いただいた東北大学の魏范研教授をはじめ、運営にご尽力くださった関係者の皆様、そしてRNAJ国内Travel Fellowship制度を通じて参加の機会を与えてくださった皆様に、心より感謝申し上げます。