皆さんこんにちは。北海道大学生命科学院小谷友也研究室所属、博士後期課程3年、佐藤圭祐と申します。この度は「RNAJ 国内Travel fellowships」に採択いただき、ありがとうございます。2024年6月26日から28日にかけて東京大学安田講堂にて行われました、第25回日本RNA学会年会に参加しました。RNA・翻訳制御に関する研究に関わって6年目ですが、RNA学会への参加は今回が初めてでした。最初はポスターでの発表を検討していました。ポスター発表の方がより深く議論できる印象があったこともありますが、口頭発表に少し苦手意識があったことが一番の大きな理由です。しかし、経験を積んでいかなければ、この苦手意識を払しょくすることはできません。克服する良い機会だと思い、口頭発表をすることにしました。
発表タイトルは「Two transcript variants of ewsr1b define translational timings and protein localization during zebrafish development」。この内容に関する研究は博士後期課程に入ってから本格的に始めたものであり、まだ論文化もしておらず学会で発表することも初めてでした。発表資料をまとめ、研究室で発表練習をする中で、様々な疑問点や不明瞭な点、面白い点が見つかります。また博士後期課程も終盤にさしかかり、研究全体を整理するという意味でもこの時間はとても役立ちました。
発表前日25日に東京入りしました。やはり札幌と比べますと蒸し暑く感じられます。東京大学には何度か伺ったことがありますが、安田講堂に入るのは初めてでした。発表自体は初日の午前中のセッションであっという間に終わりましたが、質疑応答で興味深い質問を頂き、とても励みになるとともに自分の研究の面白さや奥深さが聴衆に伝わったことが分かり嬉しかったです。今後も積極的に口頭発表に挑戦してみようという前向きな気持ちにもなれました。ポスター発表でも興味深い発表が数多くあり、また活発な議論の様子に盛り上がりも感じられました。もう一つ個人的に印象に残っているのは学部時代同期で、大学院は別々になった方が参加していたことです。タイミングが合わず声はかけられなかったことは残念でしたが、一生懸命に研究に取り組んでいる様子が伝わりとても刺激になりました。このようなことは普段研究室の中にいるだけでは分からないことです。改めて学会という場の大切さを実感しました。
RNA学会ではアーカイブもあり、こちらも活用させていただきました。今後RNA学会に参加する機会があるかどうかは分かりませんが、この学会で目にした研究に取り組む仲間たちの姿を思い浮かべながら、さらに研究を発展させていけるよう1日1日を大切に過ごしていきます。